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釧路北病院社是 |
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私たちは人生の先輩である高齢者を尊敬し、残された命を愛しむ心に共感して、最後まで人間らしく生きてもらうために奉仕することを無上の喜びとする。
如何に功なり、名を遂げ、財を残したとしても、人生の終わりに寝たきりや痴呆状態に陥って、人格の尊厳が損なわれるとしたら何と哀しいことであろう。けれどもそのような老人に出会ったら、やがて自分が辿る明日の姿を先輩が身をもって見せて下さっているのだと思うことにしよう。
当院は生理的な加齢現象に、もっともらしい病名をいくつもつけて、濃厚検査、濃厚治療をすることを潔しとせず、また老人をただ寝かせておくことも望まない。残された機能を保持し、増強させ、早期に日常生活に復帰させることを目指したい。
薬石の効なく生命力の限界が訪れたら、尊厳を保つために、いたずらに延命の治療をすることなく、畏敬の念を持って燃え尽きる命を見守ろう。
私たちは先輩の生涯の最期に立ち会わせて戴くものとして、それに相応しい人間性を備えるよう、不断の努力を惜しまない。 |
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平成元年十月
釧路北病院 病院長 豊 増 省 三 |
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釧路北病院職員心得 |
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1 |
私達は高齢者を明日の自分の姿と思い、自分だったらどうしてほしいかを常に考えながら仕事をします。 |
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2 |
私達は老人と会話をするときは、いつも老人の言葉で話します。 |
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3 |
私達はどの様なときでも、ベッド上に老人を抑制する権限は持ち合わせていません。 |
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4 |
私達は老人を寝たきりにさせないよう、またおむつを外せるように努力します。 |
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5 |
私達は優しさこそ自分の最大の魅力と思っています。 |
平成元年十月
釧路北病院 病院長 豊 増 省 三 |